和菓子づくりにハマりつつあるので、お店で売ってる和菓子を買ってみて、どんな作りになってるかを定期的に観察、研究していこうと思い立ちました!!
そこで、近くの和菓子屋さんを検索したら、なんと徒歩5分くらいのところにお店があったので、早速行ってきました!
今回買ったのは以下の2つです。
菓銘ですが、左が『黄菖蒲』、右が『花菖蒲』と書いてありました。
それぞれ356円でした。
とても鮮やかで綺麗な色ですね!
それではおいしくいただきながら観察した結果を書いていきます。
1.菖蒲とは?
まず、菖蒲についてですが、知ってるようで全く知りませんでした。
確かにこの時期だった気がするなぁ、お風呂に入れてどうのこうのって聞いたことがあるなぁ、とぼんやりした知識しか持ち合わせておらず。。。
とりあえずWikipediaで調べてみました。
似たようなものが以下の4種類あるみたい。
①菖蒲
ショウブ目ショウブ科に属する多年草。
これが端午の節句にショウブ湯として使われる植物。
昔から薬草として使われてきたらしい。
昔、華道「草月流」の体験で、この菖蒲の葉を使った記憶があります。
以下の「アヤメ」や「花菖蒲」とは全く異なる植物とのこと。
②アヤメ
アヤメ科アヤメ属の多年草。
これが良くイメージする「菖蒲」ではないでしょうか。
鮮やかな青色と形が特徴的ですよね。
③花菖蒲
これもアヤメ科アヤメ属の多年草。
葉が①菖蒲に似ているらしく、このため花菖蒲と言われるようになったとのこと。ほんとかな?(実物比較してないので真偽のほどは・・・)
アヤメ類のため、花菖蒲もアヤメと呼ばれることがあるらしい。
④杜若(カキツバタ)
こちらもアヤメ科アヤメ属の多年草。
こちらも鮮やかな青(紫?)が特徴的ですね。
尾形光琳の屏風の絵はこれですね。
杜若でカキツバタって読めませんよね。。。
僕は2年前くらいまで読めませんでした。
「杜」って、芥川龍之介作の「杜子春」以外で見たことないような。。
杜若は華道「池坊」の生花(しょうか)で何度か使いました。
葉の先端の尖ってる向きを向い合せて使う必要があり、かつ表と裏を使い分ける必要があり、、、もう忘れてしまっています。。
そういえば、もう3か月くらいコロナのおかげでお稽古に行けてないなぁ。
本来ならこの時期は杜若の生花だったろうに。
・アヤメ、花菖蒲、カキツバタの違い
アヤメ、花菖蒲、カキツバタは見分けづらいです。
なお、「いずれアヤメかカキツバタ」という慣用句がある。どれも素晴らしく優劣はつけがたいという意味であるが、見分けがつきがたいという意味にも用いられる。
(出典:Wikipedia)
とのことで、確かに写真を見ても見分けづらいです。
花の特徴からの見分け方が、以下のWikipediaのアヤメのページに記載されています。
○アヤメ
⇒網目模様あり
○カキツバタ
⇒網目模様なし
○花菖蒲
⇒網目模様なし&黄色い斑紋あり
とのこと。
5月~6月に花を咲かせるので、この時期の象徴として位置づけられていますね。
2.和菓子『花菖蒲』
それでは、和菓子『花菖蒲』をじっくり観察します。
①見た目
黄色い部分が、花菖蒲の斑紋を表現しており、花菖蒲らしさが出ています。
光沢があり、とても色艶がありますね。艶があることでとてもきれいに見えます。
以前、僕が作った際はこんな艶はできませんでした。
べとつきを失くすためにレンジで温めたのですが、これがやり過ぎたために、水分が必要以上に抜けてしまったためでしょう。
水分量は見た目にも影響するんですね!
次はレンジで温める温度、時間に注意したいと思います。
色もとても鮮やかです。
こんなきれいな紫色はどうやって作るのでしょうか?
赤と青を1:1で混ぜ合わせると紫色になるらしいのですが。。
紫の食用色素が売ってるようなので、買って試してみようかな。
紫色と白色の境目も絶妙なぼかし具合です!
形は、丸く形取った上で適度に線を入れた、そこまで複雑ではない作り方のように見えます。
中身はこんな感じでした。
紫色のねりきりが白色のねりきりの下になるよう、ぼかし部分を作っているようですね。
切ったこしあんの側面もパサついてませんね。
②触った感じ
触ってもしっとりしていました。
僕が前回作った際は、こんな感じのしっとり感はなく、がさついていたので大きな違いです。
また、菓子楊枝で切った感じも、固くはなく、菓子楊枝に対して柔らか過ぎない、ちょうど良い程度の抵抗感がありました。
③味
食べてもしっとり感があります。
柔らか過ぎず固過ぎず、また、もちもちした感じもあります。
餡の水分量は、視覚、触覚、味覚にとって、とても重要な要素ですね。
味は、甘過ぎるわけではなく、ちょうど抹茶が飲みたくなるような甘さです。
材料の餡の素材がとても良いのでしょうか。
素材へのこだわりが伺えました。
3.和菓子『黄菖蒲』
次に、和菓子『黄菖蒲』をじっくり観察します。
①見た目
色艶、ぼかし具合ともに『花菖蒲』と同様、見事の一言です。
黄色も程よい薄さで、上品な色に仕上がっています。
黄色の色素も買うしかないかなぁ。
問題は形です。
茶巾絞りで絞った上で、線を適度に付け足していったのでしょうか。
作り方の解説が欲しいです。。。
切るとこのような感じでした。
やはり中身のこしあんもパサつき感はありませんね。
②触った感じ
『花菖蒲』同様、触ってもしっとりしていました。
菓子楊枝で切った感じも、『花菖蒲』と同様にちょうど良い程度の抵抗感がありました。
③味
こちらも『花菖蒲』と同様、しっとりしていておいしかったです。
4.まとめ
実際に和菓子を買ってみて、よく観察するのはとても良い勉強になりました。
観察しても作り方の想像ができない部分がありますが、これからも定期的に研究を続けていきたいと思います。
おわり