ちょうど1年前の話になりますが、池坊中央研修学院なるものに入学しました。
生花のスクールですね。
不定期で通う形式ですが、めちゃくちゃ勉強になってます!!
そいうわけで、どんなことしてるか紹介しようと思います。
※写真は池坊中央研修学院で生けた「生花二種生」
1.池坊中央研修学院とは
(1)概要
華道家元池坊の学校です。
池坊のHPでは、以下のように紹介されています。
本学院は、池坊いけばなのご門弟を対象とした、池坊本部の優れた教授者から池坊いけばなを学ぶことができる教育機関です。
各レベルに合わせたカリキュラムによる単位制学校システムをとり、華道の理論体系とハイレベルな実技の指導により、現代のニーズと生活文化に適応した教授者の再教育と新進気鋭な新人の広範な育成を中心に、名実ともに優れた華道人の育成を目的としています。
(2)進学過程と入学資格
職位が「脇教授三級」以上であれば進学できます。
進学一覧表がこちら。
この「教養科A」というのが「脇教授三級」以上が入学資格、「専門科A」というのが「正教授三級」が入学資格となります。
僕は2019年に脇教授3級を取得したので、教養科Aの入学資格が得られたことと、華道の先生からおすすめ頂いたため、教養科Aに応募しました。
僕が応募したのは、2年制の土日コースです。
このコースは、第1期~第10期まであり、各期が土日2日間となります。
そのため、2年かけて20日(2日間×10期)通うことになります。
ちなみに、池坊の「職位」は以下のとおりです。
・入門
・初伝
・中伝
・皆伝
・華掌
・脇教授三級
・脇教授二級
・脇教授一級
・准教授三級
・准教授二級
・准教授一級
・正教授三級
・正教授二級
・正教授一級
・准華督
・華督
・副総華督
・総華督
「入門」から始まりますが、僕の場合、華道を始めて5年で脇教授三級に至りました。
先はまだまだ長いですねww
(3)費用
教養科Aの費用は以下です。
入学金:30,000円
施設維持費:22,000円
受講料:82,000円
修了・卒業経費:11,000円
⇒合計:144,000円
これ以外に、全20回の授業で使うお花代があります。
色んな先生に様々な技術を教わることができるので、自分にとっては妥当に思えてます。
2.入学に向けて必要なこと
入学には願書とレポートを書く必要があります。
レポートのテーマは「いけばなと私」だった気がします。
※今年のレポートのテーマは「わたしにとっての池坊いけばな」だったようなので、昨年も同じだったかも。
これまた難しいなぁ、と思いながら書きました。
僕の場合は、実家がお寺なので、いけばなは「仏前供華」としてぼんやりとですが馴染みがあったこと、また、中央研修学院でいけばなの体系的な理解を深めることで勘所を掴みたい、というようなことを書きました。
3.授業の様子
池坊の3つのスタイルである、「自由花(じゆうか)」、「生花(しょうか)」、「立花(りっか)」を座学と実技形式で学びます。
先生は、巡回講習※で登壇されてる有名講師の方々です!
※巡回講習とは
毎年、講師の方々が日本全国で「池坊いけばな」をデモンストレーションを交えて分かりやすく説明してくれる講習です。
いつも、大きなホールで開催されてます。
4.こんなメリットがあります!
・池坊のいけばなを体系的に理解できる
例えば、池坊の歴史とか、真、副、体がそれぞれどういう意味なのかとか、「生花」や「立花」の花材の取り合わせはどういう取り決めがあってどう選択すればよいか等。
数時間、座学で教えてもらうことは、通常のお稽古ではなかなかないと思うので、とても有益に感じています。
いつもお稽古でやってることも、体系的に教わることで「あ、そういう背景だったのか」と腑に落ちることで、理解が深化できます。
また、先生方のお話しがとても面白く、数時間があっという間に感じてしまっています。
・色んな先生の技術を教えてもらえる。
これ、かなりデカいです。
矯め方や針金の使い方など、先生によってやり方が異なってたりします。
最高峰の技術を間近で見れるのはほんとに貴重な経験です。
色んな方法を見て学ぶことで、なんだか自分が上手になった気がしてますww
・職位の特別昇進
なんと、修了すると職位を飛び級できるらしい!!
通常は、職位は1つずつ上がっていくのですが、教養科Aを修了すると、脇教授三級から脇教授一級を持っている場合、最大2階級の昇進が認められるとのこと。
これは朗報ですねww
というわけで、池坊中央研修学院のお話しでした~
いつものお稽古では、先生が選んでくれたお花で生けるのですが、池坊中央研修学院では、自分で選ばないといけません。
そういうお話を事前に聞いていたのでかなり不安だったのですが、花材の選び方のポイントも先生に教えていただけます。
まだ数回通っただけですが、改めていけばなの世界は深いな~と感じています。
お茶もお花も深いなぁ。。。
永遠に勉強が必要ですね!!
それなりにお金を投入してるので、この機会にしっかり技術を身につけたいなと思っています~~
それでは